クラスのお母さんから突然の怒りの電話。仕事の経験が役に立った話

みなさんは、仕事で身につけたスキルが思わぬところで役に立った経験はありますか?
今回は、我が子が小学生だった頃に経験した、少し驚いた出来事のお話です。

わたしは仕事柄、日頃から電話でお客様とお話しする機会が多くあります。
時には厳しいご意見をいただくこともありますし、感情的になられたお客様の対応をすることもあります。
そんな環境で長年仕事をしているうちに、相手の話を冷静に聞き、状況を整理しながら対応する力が自然と身についていました。

当時はまさか、その経験が子どものトラブルで役に立つ日が来るとは思ってもいませんでした。

【突然かかってきた一本の電話】

ある日のこと。
同じクラスのお母さんから突然電話がかかってきました。

受話器の向こうのお母さんは、最初からかなり興奮したご様子。
話を聞くと、クラスのLINEグループ内で、うちの子がその方のお子さんに対して暴言を吐いた、という内容です。

親として、もし我が子に非があるのであれば、しっかり向き合わなければなりません。
ただその時点では詳しい状況が分からず、ですが相手のお母さんはとても感情的になっていて、こちらが事情を確認する間もないほどの勢いです。

普通なら圧倒されてしまう場面だったかもしれません。
でも正直なところ、わたしは全く動揺しませんでした。
なぜなら、クレーム対応はわたしの仕事そのものだからです。

日頃から様々なお客様とお話をしていますし、中には強い口調でお叱りを受けることもあります。
内心では、

「うん、全然怖くない」

と思ったのも事実です。
もちろん、そんなことは口には出しませんでしたが(笑)

むしろわたしは、自然に仕事モードへ切り替わっていました。
感情ではなく、まずは事実確認が必須です。

わたしは相手のお母さんの話を途中で遮らず、最後まで丁寧に聞くことにしました。
そして一通り話を聞いた後で、静かに質問を始めました。

「うちの子がその言葉を言った日時を教えてください」

「その前後にはどんなやり取りがあったのでしょうか?」

仕事でもそうですが、感情だけで話を進めてしまうと、本当に必要な事実が見えなくなってしまいます。
だからまずは状況を整理することが大切です。

わたしは感情に引っ張られないよう意識しながら、一つずつ確認していきました。
というか、この時点でわたし自身が感情的になるはずもなく。

ですが相手のお母さんは、どんどん激高していきます。

そしてしばらくするとその方は言葉に詰まるようになり、そこで相手のご主人が登場。
その瞬間、

「あ、本番はここからかな」

と思ったことを今でも覚えています。

【お父さんとの話し合い】

改めて話したお父さんは、とても冷静な方でした。
相手のお母さんが感情中心だったとすれば、ここからは事実を整理しながら話し合う時間です。

わたしは最初から一つだけ決めていたことがありました。
それは、

「認めるべきことは認める」

ということです。

もし我が子が相手を傷つける言葉を使ったのであれば、それはこちらに非があります。
その点については親としてきちんと謝罪しました。

ただ一方で、感情的なやり取りに流されるつもりもありませんでした。
謝るべきことは謝る。
でも事実確認はきちんと行う。

仕事でもよくあることですが、この二つは別の話です。

お父さんも冷静に話をしてくださったので、お互いに状況を整理しながら話を進めることができました。
子ども同士のことだからこそ、大人が感情的になってはいけない。
そんな共通認識があったように思います。

最終的には双方が納得できる形で話がまとまり、電話を終えることができました。
電話を切ったあと、

「なんとか落ち着いて話ができてよかった」

と心から思いました。
面倒な争いは避けたいわたしです。

【後日分かった意外な事実】

これで一件落着。

そう思っていたのですが、後日少し驚くことが分かりました。
子どもから話を聞く中で、実はそのお子さん自身も、同じLINEグループ内でうちの子に対して同じ言葉を言ったことがあると判明。

実際にそのLINEグループのやり取りを見ると。

あ、言ってるわ(笑)

ですが、そこで相手のお宅に電話で言い返す……なんてことは時間の無駄。

もちろん、それで我が子の発言が正当化されるわけではありません。
相手を傷つける言葉を使ったのであれば、それは反省しなければならないことです。
ただ、子ども同士のトラブルというのは、外から見える一部分だけでは分からないものなのだなと感じました。

大人が最初に聞く情報は、どうしても片側から見た話になりがちです。
だからこそ、感情だけで判断してはいけない。
この出来事を通して改めてそう思いました。

もしあの時、わたしまで感情的になって

「そちらのお子さんはどうなんですか」

と応戦していたら、おそらく話はもっとこじれていたでしょう。
結果として、まずは話を聞き、事実を整理することを優先して本当に良かったと思っています。

【仕事の経験は人生の財産になる】

今回の出来事で改めて感じたのは、仕事で積み重ねた経験は決して無駄にならないということです。

電話対応も、クレーム対応も、できれば経験したくないと思う日もあります。
理不尽なこともありますし、心が折れそうになることもあります。
それでも、そうした経験の積み重ねがあったからこそ、わたしはあの日、感情に飲み込まれずに済みました。

相手が怒っている時ほど、自分は冷静でいる。
事実と感情を分けて考える。
まず相手の話を聞き、状況を整理する。

仕事では当たり前にやっていたことが、思いがけずプライベートでも役に立ったのです。

長く働いていると、

「こんな経験、何の役に立つんだろう」

と思うことがあります。
でも振り返ってみると、その経験が思わぬ場面で自分を助けてくれることがあります。
少なくともわたしにとっては、この出来事がまさにそうでした。

日々の仕事で大変な思いをしている方もいると思います。
でも、その経験は絶対に無駄にはなりません。

いつかどこかで、自分自身を守ってくれる大切な財産になる。
わたしは、この出来事を通してそう実感しました。

仕事で苦労している最中はなかなか気づけませんが、それ自体が自分のHP(経験値)を確実に上げています。

最終的には、確実にあなた自身のスキルとなっているはずです。

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